2011年10月17日月曜日


皆様、ご無沙汰しています。
ブログの更新が滞っておりご迷惑をおかけしております。村山さんすいません。

本日までまさに僕個人のgallery αMにおける展示作業が大詰めだったのです。ようやく先程、9割がたの作業を終えて今一息ついているところです。

僕のブログについて村山さんが「情報と物質の中間項」と言う風におっしゃって下さいましたが、今回の僕の展示もその意味合いを持って見て頂ければ、だいぶわかりやすく見て頂けるのではないでしょうか。

情報として世界を駆け巡れるというのは、映像の強みです。ただ現代において「情報」という言葉が必ずしも好ましいものとしてのイメージだけを持っているのではないことを考えれば、それは弱みでもあると言えます。

ちょっとだけネタをバラしておくと、今回は画廊の中に一つの建物というか、小屋を組み立てました。そしてその部屋は、建築資材や合板、木材を使用した、繰り返し組み立て・解体の可能な構造となっています。

今回メインのイメージとして、新作の”arc”と言う映像作品をプロジェクションしますが、それらに使った素材や編集途上の映像(僕はこれを中間素材と呼んでいます)も空間上に展開します。実際の物質部分でも、上記の小屋の個々の部品がスクリーンとして展開されます。

前回申し上げた「厚み」と言うものは映像作品の中に意味のレイヤー構造による意味上の厚みでした。今回のインスタレーション狙いの1つには、その厚みと実際の物質の厚みを対比させて見られるものをと言うのも勿論あります。
ですがそれをもうちょっと進めると、映像も物質も意味のレイヤーとして等価に、並列的に見る、と言う視点に行き着くと僕は思います。情報と物質と言うものの間に本質的な差異を見いだす事よりも、双方をありのままに現実として受け入れると言う姿勢の重要さを僕は感じています。

今回どこまでそのコンセプトを実現させられたか、そのご判断はギャラリーで展示を見て頂いた方々に委ねたいと思います。

宮永亮

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